実写とコンピュータグラフィックスが複雑に絡み合う VFX で有用なシーンリニアワークフロー/ACESの普及、検証とそのフィードバック、ビジュアルエフェクツの探求など、ACESを軸とする次世代映像制作を見据えた様々な活動を展開していきます。
Project Overview
シーンリニアワークフローは、ハリウッドで長年培われたノウハウが凝縮された光の物理特性に基づく映像制作技法です。とりわけコンピュータグラフィックスと実写プレートが複雑に絡み合う VFX 制作では、従来のフィルムやビデオエンコーディングによるワークフローに代わり、多大な威力を発揮します。シーンリニアワークフローは、現実世界の輝度を基準としており、そのフレームワークとなるのが、ACES規格(Academy Color Encoding System )です。ロゴスコープでは、ACES規格が誕生した2012年より、映像制作における検証と日本国内での効果の普及につとめてきました。
シーンリニアワークフローの導入によって、映像品質の劇的な向上と同時に、制作工数の短縮によるコスト削減が見込まれます。また、一連の映像制作において、シーンリニアデータが、撮影、ライティング、カラリスト、コンポジット、CGアーティストにとり共通言語として機能し、制作工程をスムーズにする点も大きな特徴です。さらにシーンリニアデータを土台とし、そこに映像制作にかかわるスペシャリストの感性や感覚に基づいた効果を加えることで、より生き生きとしたビジュアル•エフェクツ(視覚効果)が可能になります。
本プロジェクトでは、シーンリニアワークフロー/ACESの日本での普及とそのための基礎知識の提供、ACES規格の検証とフィードバック、さらにその先の応用としてのシーンリニアワークフローに基づくクリエイティブやビジュアルエフェクツの探求など、次世代映像制作やインタラクティブコンテンツ制作を見据えた様々な活動を展開していきます。